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テロと報復     資料集(16)
テロリズムという言葉を用いたプロパガンダ
noforce:0307 20011219

 テロリズムという言葉について、かねがね抱いておりました思いを代弁してくれるような、痛快ながらも意味深いレポートがありましたので紹介させて頂きたいと思います。私はかねてから隔靴掻痒の感があったこのような点について、指先をダイレクトにぼりぼり掻くことが出来たような痛快感を(例えが下品でしたね、失礼)、これを読んで感じたものです。皆様はいかが思われるでしょうか。

 ちなみにここで書かれているテロリズムという言葉を用いたプロパガンダという指摘や、歴史認識に関する指摘は現在の日本にも間違いなくあてはまり、非常に重要なポイントだと私は考えております。

 「戦争プロパガンディストを助けるものはプロパガンディストと同罪なのだ」

 それではまた。

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(翻訳開始)
http://www.straightgoods.ca/ViewMediaFile.cfm?REF=124

 『The "T" word』

 なぜメディアはテロリズムという単語をプロパガンダに用いるラディンと同罪なのか

Dateline: Friday, December 14, 2001
Commentary By Barrie Zwicker
 現在、世界では別種の戦争が進行中である。その武器は言葉であり、その言葉の中ではテロリズムという単語が何にもまして強烈な兵器というわけである。

 テロリズムという単語が喚起する恐怖と怒りの感情は、より多くの大衆を納得させる力がある。結果として、人々は苦労して勝ち得た自由を手放し、警察、スパイ、監視といった権力に対して一層手放しで門戸を開放するに至るのである。さらに踏み込んだ安全保障の手段もある。私たちが財布を開けて、今日連邦政府の予算案が指し示すような、一層の軍事費を負担することである。これが意味するのはさらなる爆撃や戦争の拡大、あるいは終わりなき戦争に他ならない。

 テロリズムという言葉がかくもパワーがある一つの理由は、アンバランスな歴史認識にある。数十年間にわたって、一般大衆は、アメリカやアメリカによって抑圧された国家によって引き起こされたテロリズムが継続している構図を首尾一貫して知らされていない。

 (ウィリアム・ブルーム『Killing Hope』より)1949年の第二次世界大戦以降、アメリカ軍とCIAはアメリカ政府による、リストにすれば1ページほどの暗殺計画のほとんど全てを成功に導いた。そして、同じ時期、同じ様にリストにすれば2ページ半にも及ぶ国々は、大概は市民に対するテロリズムという形のアメリカの軍事介入を受けることになった。

 9月11日は歴史的なリアリティなど何も変えてはいない。変えたのは、世界の意識であり、それが怪物のような嘘に同調したということだけである。すなわち、テロリズムの顔とは、イスラム諸国も外国もなく、ただ一つの側面しかないのである。

 ジョージ・ブッシュはCNNに登場し、テロリズムに資金を提供するいかなる国家も許さないと語った。一方、まさにアメリカの国土であるジョージア州のフォート・ベニングにおいては、合衆国政府によって資金提供されたフル装備のテロリスト・トレーニング・キャンプ(1)がある。以前はスクール・オブ・アメリカとして知られ、今は言い逃れとしてThe Western Hemisphere Institute for Security Co-operationと名称を変えたところである。ちなみにその閉鎖を訴え平和的にデモを行なった117名が、当局によって逮捕されている。

***現在、ある人物がアメリカ合衆国こそが世界をリードするテロリスト国家
と述べている。さて、その人物とは誰だろう…それはオサマ・ビンラディンその人で
ある。***

 遺憾ながら、あらゆるアメリカの偽善や極秘活動に驚くに値するものは何もない。
 リチャード・ニクソンはチリの民主的に選出された政府を極秘に転覆するよう命じた。リチャード・ニクソンが捻じ曲がっているので、パンツをはくのにコークスクリューが必要だったというジョークには一抹の真実がある。リンドン・ジョンソンは、ベトナム戦争に希望がないことに気付いておきながらも長きにわたって死の待ち受けるベトナムにアメリカ軍隊を送り続けていた。これはまた、歴史の記述に関わる問題でもある。

 なぜメディアはテロリズムという単語をプロパガンダに用いるラディンと同罪なのか。
 彼らがどちらも、恐れやあるいは偏見を排除し公共の福祉に仕えることを目標にしていることを公言している。彼らはどちらも取引する商品は言葉である。彼らはどちらも、戦争の拡大という脅しが堆積し、パイルドライバー的な威力を持つに至った時に、特に、テロリズムという言葉をプロパガンダとして用いる。

 ここにthe Globe and Mailのシニア・ライター、マーカス・ジー氏による、言語分析の失敗例を一つ紹介しよう。ジー氏はここでめったにない間違いをしている。彼はテロリズムという単語を分析しているわけだが、そこで、「テロリズムの定義は1789年に初めて登場して以来、問題にされていた」と記し、こう続ける。「テロリズムの定義はしばしば、その雄牛の角がどちらに向いているかで変る」とである。そして、彼はアイルランド人カトリック系民族独立主義者が言うであろう、「本当のテロリストは英国である」という言葉さえ書いている。しかし、ジー氏はリビングルームに象がいることに全く気が付かないというとんでもないヘマをしでかしている。つまり、世界中でテロリズムを続行するアメリカを忘れているのだ。そこには、チリや、エルサルバドル、グアテマラ、ニカラグア、インドネシア、そして、アメリカのテロリズムによって被害を受けたその他40カ国の人々に関する言葉はまるで一言も記されていないのである。

 さて、ある人物がアメリカ合衆国こそが世界をリードするテロリスト国家と述べている。その人物とは誰だろう…それはオサマ・ビンラディンその人である。

 御名答。そしてそう答えることはその考えがばかげていると宣言するのと同じなのである。

 我が友人達よ、これは巧妙な煙幕の一例であって、いかにそれがなされているかを示しているまさに好例なのだ。省略による大嘘だ。ジー氏はジョージ・ブッシュの言葉による戦争に参画し、いわゆるテロに対する戦争と称される戦争を推進しさえしているのだ。

 そして、そのようなアメリカの戦争の大義において、今やイスラエルが彼らのテロ行為を正当化している。

 ジョージ・ブッシュの言葉を借りて言えば、戦争プロパガンディストを助けるものはプロパガンディストと同罪なのだ。

Barrie Zwicker is Media Critic with the Vision TV program Skylight, on
which this commentary, in broadcast form, first aired.
(翻訳終了)
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訳者註(1)ガーディアン紙にも掲載されたジョージ・モンビオット教授のコラム、
『America's Terrorist Training Camp』にも同内容の糾弾あり。
http://www.monbiot.com/dsp_article.cfm?article_id=465
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